年中行事
秋季例大祭
例大祭
年間の祭典において最も重要なお祭りです。毎年9月15日に行われます。祭典後、竹間澤神楽の巫女舞と御神楽が奉納されます。竹間澤神楽とは川越藩の神楽師として活躍していた前田筑前の社中に伝わった神楽です。式三番で幕をあけ、夜遅くまで芸術性の高い壮麗なお神楽が奉納されます。
祭典 11:00から
巫女舞の奉納 15:00頃
御神楽の奉納 16:00頃〜20:00
演目(平成21年) 「式三番」 「菩比神使」 「八幡山」
秋季例大祭神楽
■住吉三神・式三番
住吉三神・式三番 伊邪那岐命は、最愛の妻の伊邪那美命を亡くされ、思いは募るばかりの毎日でした。ついに黄泉の国まで迎えに行かれましたが、愛する妻の腐って蛆の沸いた醜い姿を見て逃げ出してしまいました。
 伊邪那美命は、自分の最も見られたくない姿を見られてしまったので、黄泉醜女(よもつしこめ)に、伊邪那岐命を捕らえるように命じ、追わせましたが、伊邪那岐命は、命からがら黄泉の比良坂まで逃げ延びました。
 そして、この坂にある桃の木から実を三つ取り、追いかけてくる黄泉の軍勢に投げつけると、黄泉軍は皆逃げ出してしまいました。(この事から、昔から桃の実には不思議な魔力があると言われております)
 それでも、伊邪那美命はあきらめず、今度は自分で比良坂まで追いかけて来たので、伊邪那岐命は、大きな石で黄泉の比良坂を塞いで通れなくしてしまいました。
 その石を境にして、伊邪那美命は「愛しき我が夫よ。あなたがこのような事をなさるのであれば、あなたの国の人を、一日に一千人殺します」と言われたので、伊邪那岐命は、「愛しき我が妻よ。おまえが一日に一千人殺すなら、私は一日に千五百人の子供を生みましょう」と言われました。
 これ以来、次第に人口が増し、栄え続けている訳です。その後、伊邪那岐命は、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で禊(みそぎ)をし、身を清めているときに、住吉三神が生まれました。
 神楽では、白翁の面をつけた上筒男神(うわづつのおのかみ)が折り紙と剣の舞、続いて中筒男神(なかづつのおのかみ)が奉幣の舞、最後に、底筒男神(そこづつのおのかみ)が二枚扇で波を描いて舞います。
 この後、式三番叟と五人囃子出て、賑やかに目出度く舞い納めます。
 この神楽は、序開きに御祝儀ものとして上演される三番叟です。
■菩比神使(ほひのかみつかい)
 「菩比神」(ほひのかみ)「幽顕分界」(ゆうけんぶんかい)は今回演目にはない「天乃返矢」と共に記紀の神話にある大国主の国土献上の件りを里神楽に仕組んだ三部作の前段、後段です。前段は使者が目的を果たせず失敗する件りで、後段の幽顕分界で、はじめて中国が高天原に統合されることになります。豊葦原中国を治める大国主神の許へ、高天原からの使者天菩比神(あめのほひのかみ)が訪れます。応接に出た大国主は葦原中国を天神に献上すべしという使者の趣を聞いて驚愕、私には息子建御名方神(たけみなかたのかみ)がおりますからと、しばらくの猶余を求め、使者を別室に案内させ、息子の建御名方神を呼び出し、使者の趣を伝えます。建御名方神は、奸計を企て菩比神を、酒に酔わせて、打取るように協議します。それとは知らず菩比神は、すすめられるまま盃を重ね請われるままに、舞を舞って酔いつぶれます。待ちかまえていた建御名方神が、手勢と共に斬りかかったので、応戦した菩比神でしたが、逆に力尽きて敗れ、無念の思いを抱きながら立去ります。
■八幡山
 神楽の世界では、第十五代應神天皇(おうじんてんのう)を取り巻く物語を、演出するものに二種の演目が有ります。一つは父君の仲哀天皇の皇后神功皇后(じんぐうこうごう)がお腹に、應神天皇を身ごもられながら、勇敢にも新羅の討伐をなされるという筋書きのもの。もう一つは、熱湯に手を差し入れ、罪の判定を行うもの。正しい者は熱湯に手を差し入れても、火傷をしないという場面を演じるもので、『湯気焼』(ゆぎしょう)(けいていたんとう)と題されている。
 今年は、初めに述べた『八幡山』の里神楽を鑑賞して頂きます。皇后様が神楽での約束事で決まっている、指扇舞で登場します。続いてお供が弓を持って登場し、皇后様に弓を渡します。お供は皇后様の言いつけで武内宿禰(たけうちのすくね)を呼び出します。皇后様は「私がここで引弓の舞をします。」舞が終わり皇后さまは、武内宿禰に「私と舞をしてください。」と言います。お二人は目出度く舞納め、武内宿禰に「私は、これから悪者退治に行きます、貴方の力を貸して下さい」武内宿禰は「かしこまりました。それならただちに出掛けましょう」 皇后様が先に行き続いて、武内宿禰が征伐に出掛けます。後に残ったお供は、里神楽独特の人羽の曲に合わせて、賑やかに踊り八幡山の里神楽が終わります。
 皇后様が先に行き掛けますが、急に膝まづき、お腹に手を当てて苦しみます。武内宿禰は皇后様を見てそばに寄り、小石を拾い皇后様のお腹にあてます。皇后様は気を取り直して、立上がり征伐に向かい……退場して行きます。皇后様はお腹に御子を身ごもっていたのです。武内宿禰は後を追って退場致します。お供は心配そうにお二人を見送りながら、安心とみるや一躍りして退場します。